2021年03月23日

鉄道模型レイアウトの製作(その183)-Nナロー「農林軌道」跨線橋の製作

 Nナロー「農林軌道」の改軌フレキシブルレールが、Nゲージの本線を越えるところは高さがギリギリで、時折パンタが接触していたため、枕木部を完全撤去。これで接触は無くなったが、線路が丸見えという状態になっていた。
 線路の下に構造物を入れると、せっかく上げた高さを減らしてしまうので、線路の横に沿わせる形で下路ガーダー橋のガーダー部だけを取り付ける。線路間は開いたままだが、後で踏板っぽいものでも取り付けようと計画中である。

 橋はたくさん作ったので、今回も同じ工法。材質は厚紙でなくプラ板でいく。
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下部は線路サイドに沿わせるので、1.2mm厚。他は0.5mm厚。

これをダイソーのカラースプレー赤色で下塗り。角に綺麗に入らないが、この上にポスターカラー(一部アクリル絵の具)で赤+黒+茶+白を混色したものを塗る。今度は逆に角に「溜まる」ので、これで塗装完成。ちょっと赤っぽいが、時間が経つと適度に退色するのでそれを見込んでいる。

まだ完全に乾ききっていないが、取り付けてしまう。
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ちょっと歪んでいるようだけど、レンズのあおりのせいだと思う。見た目はそれほど気にならない。ただ、線路のカーブに現物あわせしなかったので、隙間が空いてしまった。真上から見下ろすことはないので妥協するか。どうしても気になったら、踏み板の模様をプリントしたもので塞いでしまえばいい。
現物ではむしろちょっと逆ハの字なのが気になるかもしれない。まあ、この位置から普通見ることはないので良しとする。

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帯板のサイズも揃っていなかったり、アップするとブサイクなのだが、遠景では意外に昭和のボロさを演出してくれるので、自分はこれでいいと思っている。自己満足の「B級」レイアウトなので、気にしない、気にしない...


=追記=
実は、この部分。わずかに凸部となっていて、車両を走らせると右ガーダー手前が台車に接触している模様。
カッターナイフで削って修正した。削りかすを掃除して、色は塗り直さないと...
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2020年06月01日

鉄道模型レイアウトの製作(その180)-Nナロー「農林軌道」路盤強化(敷き直し)−2

 前回、何とか脱線せずに完走できるようになったと書いたが、

 やっぱ、だめだわ。最後の旧線路に接続するところでどうしても脱線する。

 困ったことにこいつ、どうやら軌間が広めで内側に落ちているらしい。

 ええい、あと1/2レールが残っているから敷き替えちゃえ!

 これで、初めて手をつけた改軌線路をほぼ敷き換えたことになり、順調に走るだろう!

 と、そうはうまくは行かないのでした。やはり元の線路が違う(KATOのフレキ線路改軌版と、クラウンモデルの既製品Zゲージ線路)ので、合わせるのが難しい。平坦で直線なら問題ないような段差や左右のブレが、勾配曲線となると、ロクハンZショーティ動力の小径車輪では追従できない問題となってしまう。

 10回以上はハンダ付けをやり直したと思う。内側についてしまったハンダを除去するのも一苦労。

 この位の段差なら...ガタッ

 ちょっとズレてるけどまあ大丈夫だ...ボテッ

 電気的接続を気にするとより大変なので、離れたところをスズメッキ銅線で接続し、熱で線路の固定が弱くなって来たので、軌間の広がりを抑えながら、ラジオペンチで力をかけつつハンダが冷えるのを待つ。

 上りは割と素直に行くんだよな。

 下りが問題、あ、通った。通ったよ。通った。

 通りました。やっとのことで。
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 多少のガタがあり、たまに脱線する程度、勢いをつけて走れば大丈夫というレベルに達したので、線路のハンダ付けはこれで良しとする。

 マトモに走れるようになると、速度のムラが気になる。なるべく曲線部を平らに、直線部を急勾配にしたのだが、下りで暴走するような感じだ。

 勾配を均一にして、ナローらしく、トコトコ、ゆっくりと走れるようにする。

 しかし、下りの直線部で急加速するのはどういうことだ?
 
 そういえば、既設の部分も急曲線部は速度が落ちるよな。

 あ、そうか。なるほどね。

 直線部の勾配は緩和して、もはや急勾配でもないのだが、走行抵抗の大きい急曲線部から、抵抗の少ない直線部に出るとき、ツマミを同じ位置に固定したままだと急加速してしまうんだ。上り坂では気にならないレベルだが、下り坂ではその差が顕著に出てしまう。

 (その168)
 (その169)

で書いた、コアレスモーター用PFMコントローラなので、トランジスタ式や、PWMコントローラーのようにツマミの角度に比例して速度が出るのではなく、

「ツマミを回すと、マスコンのように加速」
「ツマミを急に絞ると減速」

という、まるでワンハンドルマスコンのような感覚なのだ。フライホイールも無いのに急停止が難しい。
PFM方式は、ほぼコアレスモーター専用だけど、かなり実車のような感覚かもしれない。

 まあ、とにかく勾配をさらに調整して、一応あまり違和感なく走行できるようにはなった。

 姿は見えない利用客の皆様、大変お待たせしました。農林軌道、路盤強化工事を終えてやっと開通です。
posted by malay at 21:12| Comment(0) | 鉄道模型(線路・運転制御) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月31日

鉄道模型レイアウトの製作(その179)-Nナロー「農林軌道」路盤強化(敷き直し)−1

 久しぶりにNナロー(軌間6.5mm)の「阿武山農林軌道」線に手を出してみる。

 ロクハンの「Zショーティー」で優秀なコアレスモーター動力が入手できるようになったはいいのだが、Bトレ動力改造の動力でなんとか走っていたプアな線路状況だと、車輪が薄いせいか脱線してまともに走らなくなってしまった。Nゲージ用フレキシブル線路を改軌して敷設したものなので、微妙に軌間が広かったり狭かったり、どのような対策を施しても線路の継ぎ目で急カーブになっている1ヶ所だけは、上り勾配は良いのだが、下り勾配では必ず脱線し、どうにもまともに走れる状況にならなかった。
 そこで、その区間を含む前後を、Nナロー車両の試走用に買ってあったZゲージ用線路に敷き替えてみることにした。但し、結果的にR195、45°の曲線レールを4本とも使用し、1駅間をほぼ敷き替えることになってしまった。

 路線図はこのようになる。
Nnarrow
 起点である攝津峡駅から、次の神峯山駅まで、駅間の曲線部をほぼ敷き替えた。

 ではまず、今回使用したZゲージ用線路。中古で購入。
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 PRMLOCOというブランド、会社名はクラウンモデルで、線路名はPRIM TRACK。よくあるロクハンのではない。
http://www.crown-model.co.jp/zgeji.html
 モデルガンの会社で、Zゲージもやってますという感じかな。

 当然、フレキシブル線路で適当に引いた曲線に合うわけはないので、
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 左右の道床斜面部分や下部の接続部をプラニッパーで落とし、外側に切り込みを多数入れ、裏側の道床も外半分に切り込みを入れると、少し曲線半径を小さくすることができる。
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 いちいち、曲線半径に合わせて曲線レールを買ってたら、費用がバカにならないので、こういう手で誤魔化す。なお、1本に2ヶ所レールを道床に固定する突起があるので、一方を落としてしまうか、周囲の道床を除去しておく。左右の線路の長さに差が出るので、大型ニッパーでカット。

 中央付近に給電用の部分があるので、ここで線路をカットし、半分の長さで用いる。ジョイナーは無くなるので、半田付け。
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 直線用線路を中古屋さんで見つけ、翌日に買いに行ったらもう売れてしまっていた...仕方ないので、ロクハンの線路を...いや、買っても余って使い道に困るので、曲線レールを伸ばしちゃえ。
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 綺麗な直線にはならないが、走ってくれるならヘロヘロの方がリアルでいい。

 こうなったら、要領を掴めて来たので、
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 内側に切り込みを入れて、曲線半径を大きくするということもできる!

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 ここが問題の部分。ここよりも手前側は初めてNゲージフレキ線路を改軌したものなので、精度が悪く、しかも曲線・急勾配なので苦労した。ガードレールの設置や、線路の内側に真鍮の帯を貼り付けたりしたのだが、この線路の継ぎ目だけは広がった軌間をどうにもできず、完走できない状況が続いていたのであった。カットする目印を蛍光マーカーでつけておく。

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 最初はこの場所までの予定だったのだが、

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 線路を切ってみると、内側に貼り付けた真鍮帯板が外れてしまい、これをまた綺麗に取り付けるのはほぼ不可能。

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 線路だけが剥がれ、枕木や道床が残ったので、ラジオペンチで剥がしていくも、

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 結局、残りの曲線勾配部も剥がさざるを得ず、

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 起点の摂津峡駅を出てすぐのところまで工事区間が伸びてしまった。

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 線路も半分にカットしたものを継ぎ足し(もちろん曲線半径も加工)、
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 こうしてできた線路を、半田付けでつなぎ(ジョイントは無傷では外せなかった)、元からあった線路とやはり半田付けでつなぐのだが、
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 高さの調節は厚紙に両面テープを貼ってカットしたもの。これを何枚分貼り付けて道床に入れるかで調節する。

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 元の線路のジョイントが使えるところは、長さや角度を調整できる部分でもあるので、平行に錫メッキ線で導通を確保しておいた。

 ただ、作業中に半田付けは簡単に外れてしまい、これを付け直すと上下段差や左右のズレが出てしまい、試走させては半田付けを直すことの繰り返しだった。

 一応完成しても、2ヶ所だけは脱線せずに走ることが不可能。どちらも車輪が線路から浮いてしまう。
どうやら曲線+勾配の変化+線路の継ぎ目、で車輪が浮くようなので、手前の継ぎ目の半田付けをを修正、高さを調節したりして完走できそうな感じになってきた。

満を辞して、



うう〜ん、勾配変化が問題っぽいので、旧来の線路側をめくり上げ、緩和勾配をつけることで完走できそうな感じになってきた。


よっしゃ〜!
まだ走りは良くない(勢いつけないと止まってしまうので、ナローっぽくない)ので、改良しようとは思うが、一応完走できるようにはなりました。



 
 
ラベル:Nナロー
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2020年05月12日

鉄道模型レイアウトの製作(その178)-トンネルで止まる原因

 現在のレイアウトには大きな問題があって、右手奥のトンネル内で動力車が止まってしまうという問題が頻発していた。トンネルの山をバラせるようにはしていない(元々、トンネルを掘るつもりはなかったのだが、レイアウト拡張時に新線へ付け替えた際に掘削工事)ので、停まった車両を外へ出そうとして失敗し、トンネル中で脱線すると、レイアウトボードを手前に引き出して、裏側に潜るという、かなり面倒で腰にキビシイ対処を要していた。
tunnel
※見たい方は画像をクリックして拡大してください。

 ただこの区間、元々Tomixポイントの通電に問題があったので、ポイント切り替え器にリレーを組み合わせて通電を確保しているはずなんだがな。
http://malay.seesaa.net/article/463334500.html?1589264635

 しかし、それでも車両が止まるので、いろいろ考えていた。「こうすれば必ず」という再現性がないので、線路のクリーニング不良も考えた。確かにクリーニング後は結構走るのだが、埃が積もりにくいトンネル内なのに、他の場所に比べて早く導通不良になり過ぎる。そして、その導通不良は短区間であるようで、スピードをつけて走らせると止まりにくく、走り切ったりする。また、上り坂より、下り坂の方がマシな感じもする。

 いろいろ考えてみる。これは短い非導通区間があると考えるべきだろう。

 そうだ、ギャップを入れるつもりで絶縁ジョイナーを入れた部分が、なぜか導通してしまい、金鋸で線路を切断したところがあったな。
 http://malay.seesaa.net/article/435762622.html

 その金鋸でギャップを入れたところと、絶縁ジョイナーを入れた部分の間が導通不良(絶縁ジョイナー部が導通したり、しなかったりする)なのではないか。

 レイアウトボードを引き出し、テスターを持って、裏側に潜ってみる。

 調べてみるも、やはり絶縁ジョイナーは効かずに導通している。下から見ると勾配がきつく変化する場所で、線路がV字状に凹んでいるため、上部の踏面のあたりで接触しているのであろう。

 ただ、この部分を電気的に接続することはしていないよう(4年前の工事なので忘れていた)なので、やはりここが怪しい。しかも、絶縁ジョイナーとギャップを切った間の線路は支える道床がなく、線路が浮いた状態だ。
 テスターを当てながら、その浮いた線路を少し押し下げると、「…」あ、導通が切れた!

 つまりこういうことらしい。
gap72

 車両の重さが掛かっていないときは、絶縁ジョイナーは絶縁不良の「導通」状態なのだが、動力車のような車重が大きい車両が来ると、線路が下に湾曲し、線路上部の踏面あたりで接触していたのが離れてしまう。そのため導通不良区間が生じていたということだ。

 車両長の関係から本来の絶縁ジョイナーのところでギャップを切りたかったのだが、トンネル内で工具が入らず、別のジョイント部に変更したようだ。そしてとりあえず走るので、その部分への給電工事を忘れてしまっていたらしい。

 給電線をつないでいたラグ板から分岐させ、導通不良区間に給電。ハンダ付けは作業したレイアウト裏側から見ると、奥側の線路の向こう側になるので、どうしても踏面やフランジ側についてしまったハンダをサンドペーパーで落とす。試走させて無事終了。

 給電線で結ぶ作業を忘れていたというお粗末な話だが、これで走行への不安がなくなり、気楽に走らせられるようになった。
posted by malay at 16:30| Comment(0) | 鉄道模型(線路・運転制御) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月04日

鉄道模型レイアウトの製作(その175)-農林軌道(Nナロー線)真鍮製ガードレールの設置

 久しぶりに、農林軌道線(Nナロー 約6.5mmゲージ)の改良というか、不具合の改善に取り掛かる。
 車両の動力をロクハン製Zショーティーのものに交換し、コアレスモーターなので走行は非常にスムーズになったのだが、手製改軌動力に比べて車輪の厚さが薄いため、脱線が多発し、何とかガードレールを敷設しまくって走れるようになったという状態だ。勾配の下りでは途中で止まってしまい、指補機で押してやらないと完走できない状況であった。

 ガードレールはプラ1mm角棒を茶色に塗ったものだったのを、全てでは無いが、真鍮帯板に真鍮線の脚をつけたものに交換した。
 真鍮帯板は0.8mm幅、0.3mm厚(本当は洋銀帯板が欲しかったが、見当たらず)、これに約2cm間隔で真鍮線の脚をハンダ付け。
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 線路の内側にドリル(いろいろやってみたが、ダイソーの電池式ミニドリルが扱いやすかった)で脚に合わせて穴あけ。浮いてくる場合は、重しを載せてパテや接着剤で固定する。これは線路との間に厚紙の帯を噛ませてクリップで留めているところ。
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 ちょっと帯板を曲げてしまったり、心配なところはあるが、何とか固定後に試走.....やった!成功。
 真鍮製に敷き換えたのは、単なるガードレールとしてだけでなく、通電の改善を期待したから。読みは当たって、手製改軌レールのため軌間の変化や凸凹で、給電が不安定であったのが安定(ガードレールには直接給電していない 線路→他の車輪→ガードレール→車輪、で安定するようだ)し、非常にスムーズな走行になった。また、フランジとの間の摩擦が小さくなったためか、敷設区間ではカーブの脱線がほとんどなくなった。

 車両の手前、右側が真鍮製、左側がプラ製。下り勾配ではよく停止する箇所なので、カーブ内側になる左も真鍮製に敷き換えた。
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 何度も往復させて、停止や脱線する箇所に真鍮製ガードレールを設置していく。今日のところは4箇所。

 そうそう、コントローラー(パワーパック)が、一般のトランジスタ式から、PFM式(参照 その168 その169 その170)になって、非常に低速が効くようになった。コアレスモーターなので、PWM式だと制御が難しいが、PFM式に切り替えると、極スローが実現できる。
 但し、ツマミの操作に対して加減速が非常に遅れるので、ある意味本物の鉄道車両のように操作が難しい面がある。あと、減速してスローにはできるのだが、スローで起動させるのは勾配や曲線、線路の荒れているような抵抗の大きい箇所だと難しいようだ。
posted by malay at 00:26| Comment(0) | 鉄道模型(線路・運転制御) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする