久しぶりにNナロー(軌間6.5mm)の「阿武山農林軌道」線に手を出してみる。
ロクハンの「Zショーティー」で優秀なコアレスモーター動力が入手できるようになったはいいのだが、Bトレ動力改造の動力でなんとか走っていたプアな線路状況だと、車輪が薄いせいか脱線してまともに走らなくなってしまった。Nゲージ用フレキシブル線路を改軌して敷設したものなので、微妙に軌間が広かったり狭かったり、どのような対策を施しても線路の継ぎ目で急カーブになっている1ヶ所だけは、上り勾配は良いのだが、下り勾配では必ず脱線し、どうにもまともに走れる状況にならなかった。
そこで、その区間を含む前後を、Nナロー車両の試走用に買ってあったZゲージ用線路に敷き替えてみることにした。但し、結果的にR195、45°の曲線レールを4本とも使用し、1駅間をほぼ敷き替えることになってしまった。
路線図はこのようになる。

起点である攝津峡駅から、次の神峯山駅まで、駅間の曲線部をほぼ敷き替えた。
ではまず、今回使用したZゲージ用線路。中古で購入。

PRMLOCOというブランド、会社名はクラウンモデルで、線路名はPRIM TRACK。よくあるロクハンのではない。
http://www.crown-model.co.jp/zgeji.html モデルガンの会社で、Zゲージもやってますという感じかな。
当然、フレキシブル線路で適当に引いた曲線に合うわけはないので、


左右の道床斜面部分や下部の接続部をプラニッパーで落とし、外側に切り込みを多数入れ、裏側の道床も外半分に切り込みを入れると、少し曲線半径を小さくすることができる。

いちいち、曲線半径に合わせて曲線レールを買ってたら、費用がバカにならないので、こういう手で誤魔化す。なお、1本に2ヶ所レールを道床に固定する突起があるので、一方を落としてしまうか、周囲の道床を除去しておく。左右の線路の長さに差が出るので、大型ニッパーでカット。
中央付近に給電用の部分があるので、ここで線路をカットし、半分の長さで用いる。ジョイナーは無くなるので、半田付け。

直線用線路を中古屋さんで見つけ、翌日に買いに行ったらもう売れてしまっていた...仕方ないので、ロクハンの線路を...いや、買っても余って使い道に困るので、曲線レールを伸ばしちゃえ。

綺麗な直線にはならないが、走ってくれるならヘロヘロの方がリアルでいい。
こうなったら、要領を掴めて来たので、

内側に切り込みを入れて、曲線半径を大きくするということもできる!

ここが問題の部分。ここよりも手前側は初めてNゲージフレキ線路を改軌したものなので、精度が悪く、しかも曲線・急勾配なので苦労した。ガードレールの設置や、線路の内側に真鍮の帯を貼り付けたりしたのだが、この線路の継ぎ目だけは広がった軌間をどうにもできず、完走できない状況が続いていたのであった。カットする目印を蛍光マーカーでつけておく。

最初はこの場所までの予定だったのだが、

線路を切ってみると、内側に貼り付けた真鍮帯板が外れてしまい、これをまた綺麗に取り付けるのはほぼ不可能。

線路だけが剥がれ、枕木や道床が残ったので、ラジオペンチで剥がしていくも、

結局、残りの曲線勾配部も剥がさざるを得ず、

起点の摂津峡駅を出てすぐのところまで工事区間が伸びてしまった。

線路も半分にカットしたものを継ぎ足し(もちろん曲線半径も加工)、

こうしてできた線路を、半田付けでつなぎ(ジョイントは無傷では外せなかった)、元からあった線路とやはり半田付けでつなぐのだが、

高さの調節は厚紙に両面テープを貼ってカットしたもの。これを何枚分貼り付けて道床に入れるかで調節する。

元の線路のジョイントが使えるところは、長さや角度を調整できる部分でもあるので、平行に錫メッキ線で導通を確保しておいた。
ただ、作業中に半田付けは簡単に外れてしまい、これを付け直すと上下段差や左右のズレが出てしまい、試走させては半田付けを直すことの繰り返しだった。
一応完成しても、2ヶ所だけは脱線せずに走ることが不可能。どちらも車輪が線路から浮いてしまう。
どうやら曲線+勾配の変化+線路の継ぎ目、で車輪が浮くようなので、手前の継ぎ目の半田付けをを修正、高さを調節したりして完走できそうな感じになってきた。
満を辞して、
うう〜ん、勾配変化が問題っぽいので、旧来の線路側をめくり上げ、緩和勾配をつけることで完走できそうな感じになってきた。
よっしゃ〜!
まだ走りは良くない(勢いつけないと止まってしまうので、ナローっぽくない)ので、改良しようとは思うが、一応完走できるようにはなりました。