2016年02月28日

鉄道模型レイアウトの製作(その119)-線路改良工事(10)湿地をつくる+線路のメンテナンス

 増設部のレイアウトボード面(中央部)は「沼」「湿地」という、これまた何とも模型にし難そうな地形を想定している。何で湿地かというと、以前(増設前)のレイアウト配線の都合上、標高が最も低い場所になってしまい、トンネルポータル周辺の切り通しからじわじわと湧水があって、小さな流れができているようなそんな場所(その上にレンガアーチ橋が架かっている)に設定してあったから。そこから川と言えるような大きな水の流れになるのもおかしいし、あまり複雑な地形もつくるのが面倒。何といっても渓流はすでに中央部にあるので、私の好みのせいでもあるが、湿地にしようと考えた。
 湿地の塗装については(その116)で書いた通りMDF板に直塗り。発泡スチロール使用のため、有機溶媒が使えないので、アクリル絵の具とかポスターカラーとか水彩絵の具とか、そういうので塗装である。乾燥後に、木工用ボンドを塗る。最初に作った中央部の川は川底をプリントアウトしたものに木工用ボンドを厚く塗り、2枚を軽く貼り合わせて乾かないうちに剥がす。そういうやり方で水面を作った。今度は板に直塗りしたので、まず板の空いているスペースに木工用ボンドを落とす。
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 これを湖面に広げ、さざ波を作っていくのだけれど、ボード上なのでできることが限られる。最初はラップを使って直接手につかないように木工用ボンドを広げていった。しかし、あまり良くないので、角材の切れ端にラップを巻いてやり、これで広げていくといい感じでできた。仕上げも角材の面にラップを巻いて木工用ボンドを塗った面につけ、すぐに剥がしていく、そうすると波目模様ができる。
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 乾燥してくると、
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 水面のボンド塗りをしながら地形の手直しもちょこちょこやっている。手前は後から湿地の岸を欠き取って、緑〜青で塗装したところ。湿地に生える草に見えるかどうか、試しに緑のフェルトをむしり取ったものを貼り付けてある。
 ネット上では模型店で売っている「グラス」を静電気を使って立てて植える方法が紹介されている(リアルさにびっくり!)のだが、このレイアウトはあまり費用を掛けないこと、リアルを追求しすぎないことにしているので、とりあえず100均一のフェルトでなんとかできないかと試行錯誤中である。

 継ぎ足して拡げた周囲の丘には、絵の具を乗りやすくするのと、隙間を埋めるパテ代わり(有機溶剤で発泡スチロールが溶けてしまうので、パテ使用不可。)に木工用ボンドを塗りつけてある。次に塗装なのだが、いちいち絵の具のパレットを開くのも面倒だし、ロスになってしまう分も多いので、塗装する丘の上に直接絵の具をおいて、混色しながら塗っていく。この方法だと適度なムラが生じるのもいい。
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 岩・コンクリの部分はポスターカラーのグレーを塗っておく。塗りムラをつくるためにまだ塗る予定だが、とりあえずの塗装。トンネル上部など、取外せる部分の境目も塗って、境目が目立たないようにしておく。

 ここまで発泡スチロールの工作が多かったので、車両に巻き込まないようTomixクリーニングカーで吸引する。もちろん大事な車両は使用を憚られるので、古い腰振り(カーブでスカートが台車とともに動くやつ)EF65Pで牽引し2〜3周走らせると、発泡スチロール粉や白い繊維が内部に溜まってくる。これを卓上掃除機で吸い取る。さらに2〜3周走らせると、ゴミがあまり入らなくなった。
 スイッチバックの突っ込み線にも掃除のためバックで入れたら、脱線。どうも過走防止のダイオードを仕込むため、金鋸でギャップを入れたところで線路にズレが生じているようだ。
 調べてみると高低の段差でなく、カーブの外側レール(ギャップは横圧がかかりにくいカーブ内側に入れるべきだったかな)の水平(内〜外)方向にズレがあるみたい。隙間は1mm角プラ棒とその外側にパテを盛って埋めてあるのだが、横ズレの影響は大きいようなので、紙やすりを掛けてみたりといろいろ試行錯誤する。でも調整したところで、押してみると線路自体が動くんだな。こいつ。いろいろ悩んだ挙句、

 ずれている線路をラジオペンチで曲げて治すことにした。

 これ、乱暴なようだが意外にうまく行った。もう脱線も大丈夫。

 クリーニングカーの吸引モードだけじゃなく、湿式クリーニングも試してみる。数周走らせるとディスクは結構真っ黒になった。クリーニングカーの走行抵抗が大きいため、踏切や勾配の凸部で連結器が外れることもある。そういう場合は手押しで再度連結させた。

 さて、頑張ってくれたEF65Pで10系客車を牽引してみた。
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 バックで突っ込み線に入れる。このEF65Pは集電に難がある(片側2軸給電に近い)ので、ポイントで止まってしまいやすい。あまり減速せずに走ると調子いいのだが、有効長の短いスイッチバック突っ込み線はちょっと怖いな。
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 機回しをしてから機関車を先頭にしてもう一度入線。
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 この位置で自動停止した。過走防止用ダイオードはちゃんと働いているようだ。
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2014年09月22日

鉄道模型レイアウトの製作(その83)-ポイント周囲のバラスト再撒布 と 樹木#1.1〜3の植樹

 手前メインの駅「摂津峡」駅右手のポイントが不調で取り外し、分解清掃を行ったので、バラストを再度撒布することにした。とは、いっても水分に弱いポイント周囲に直撒きは憚られるので、他の方のサイトにもある「型を取ってプラ板の上に撒き、それごと貼付ける」という方法で行った。
 今までは
(1)白ボール紙の上に撒布→紙が反ってくる。→押しピンで押さえ込む。
(2)ビニルテープの防水をして撒布。→ビニルテープに馴染まず、テープも縮んで隙間が空いてしまう→乾燥後外してテープを取り除き再度接着。
と、失敗をなんとか誤摩化している状態だったので、工法自体がダメだった。
 プラ板と道床部の隙間を気にしていたのだが、0.5mm厚プラ板は割と簡単に切れるものなので、切った後に現物合わせを行うことで隙間は最小限にできた。流れてしまわないよう周辺部に木工用ボンドを塗り、バラストを盛ってからボンド水を流して行く。ポリプロピレン製の袋(接着剤が固着しない)の上で作業する。乾燥したのがこちら。
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 プラ板の白色が見えているところはポスターカラーで塗装して地面に貼付け。ただ塗装の色目がちょっと濃かったかな。むらになってしまった。

 次に樹木であるが、まず#2の「紙の葉+糸の葉柄を、塗装した真鍮線に接着」という気の遠くなるような既に後悔している工法で作ったものに、「紙の葉」だけを追加。一応完成とする。葉は大き過ぎるが、落葉広葉樹の葉の隙間感は出ていると思う。
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 一方、#1.1の桜と同じ工法「ダイソーふわっと軽いねんどを乾燥させおろしがねでおろしたものを、塗装した真鍮線に接着」という緑の葉の樹木を製作した。これを#3とする。結構既製品に負けないレベルだと思う。
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 真鍮線は直径0.28mmの極細なので枝はリアルだが、作業は大変めんどくさい。枝が見えにくいような茂った樹木なら、0.55mm真鍮線で良いと思う。

 #1.1 改良版桜
 #2 紙葉の落葉広葉樹(ポプラ風)
 #3 ふわっと軽い広葉樹×2本
を並べてみた。
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 少し振動を与えて、すぐに落ちてしまいそうな「葉」は落し、落ちそうで落ちないのは木工用ボンドを付けておく。

 まず丘の上の1本の樹、#2を植えてみる。フェルトに彫刻刀で穴を開けて、木工用ボンドを注入して植える。
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 次に、左手前の草地に2本の#3を植樹。
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 左奥、幼稚園周辺には#1.1桜4本を植樹。
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 運転しているとこう見える。
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 あと、「地面」のままだった盛土の斜面や、草が生えそうな線路際に、#3で使用した「ねんどおろし」を植えておいた。#2を植樹した丘と合わせて撮影。
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 右手は「秋」の風景にするので黄葉や紅葉の樹も作らないとね。
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2014年03月14日

鉄道模型レイアウトの製作(その60)-樹木の製作#1.1

 (その49)で書いた、最初に製作した樹木#1「桜」なのだが、真鍮線で作った幹と枝に、ピンクのスポンジを突き刺し、そのままではピンクのコロコロステーキをシシカバブにしたような代物だったので、細かい切り込みを入れて何とか桜っぽくした試作品であった。
 しかし、どうしようもない欠点が発覚。
 ピンクのスポンジが褪色してきた。窓の近くに置いていたからな。(レイアウトには取り付けてない)
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 そこで以前から検討し、緑色でお試しし、準備していた方法を実践してみる。
 材料はダイソー「ふわっと軽いねんど」。
 道具はおろしがね。これもダイソーで105円。ねんどの袋を開けて放置し、乾燥してからおろす。
 緑色のねんどで試した結果、あまり細かいとゴミになるし扱いにくいので、引っかかる一方向におろす。(往復させると細かくなるし、飛び散りやすい)
 結果はこちら。
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 色が明る過ぎるが、いい感じだ。「フォーリッジ」として市販されているものに近いだろうか?(買ったこと無いので私にはよくわかりません)

 で、ピンクのねんども乾燥させてあったので、これをおろした。
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 ねんどをブロックに切っただけだったので、中心部は固化していないところもあった。往復でおろすと何とか使えそうだ。

 #1「桜」のスポンジを抜き(接着剤のついていた所は多少残るが気にしない)、枝に木工用ボンドを塗って、「ねんどおろし」をふりかけてみた。
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 悪くない感じだが、問題は「花」が落ちないようにできるがどうかだ。乾燥後に試行錯誤することになるだろう。
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2014年02月25日

鉄道模型レイアウトの製作(その56)-樹木の製作#2

 0.55mmΦ真鍮線とピンクのスポンジによる桜(遠目はいいが、近目はちょっと)の製作は前に(その49)で書いたので#1とし、真鍮線をより細めのものにして(相変わらずダイソーのだが)枝を増やしたものも作ってあったので、これに葉を付けて丘に立つ1本の樹を目標に#2を製作してみた。
 美瑛の「哲学の木」をとりあえず参考にする。樹種はポプラ。え〜と、落葉広葉樹って薄めの葉の間から陽が漏れてくる感じで、何かを固めて葉にするとらしくない。とっても難しそうなんですけど...
 とりあえずはお試しなので、参考のため「生えている樹に近い形」をつくってみる。緑の紙でポプラの三角形の葉(さすがに1/150は小さすぎるので、かなり大きめ)をつくり、糸で葉柄をつくって枝に付けていくという樹の、いや気の遠くなるような作業が予想される方法だ。
 糸は子どもの工作にボビンが欲しかったので、糸付き(ボビンを買うより割安だった)のを買っていたのを用いる。オリーブ色の糸に三角形の小さな紙の葉を貼付け...って難しい。最初木工用ボンドでやってみたが、爪楊枝でも葉が糸でなく楊枝に貼り付いて大変なので、木工用瞬間接着剤使用に変更。紙にしみ込むと変色するのが偶然だがいい感じ。しかし、1枚1枚の作業なのでほんとに気が遠くなるわ。
 ある程度できたところで、日を変えて枝に取り付け。試行錯誤の末、「葉柄(糸)の2ヶ所に木工用ボンドを爪楊枝で多めに付け、これを枝(真鍮線をねじって塗装したもの)に付けていく方法が適当と判断。2晩かけて作業。
 できあがったもの、全体像はこんな感じ。
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 葉の周囲を拡大すると、
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 葉柄のオリーブ色はちょうど良く、葉柄がかなり長いので、新しい枝の樹皮のようにも見える。
 作業のため、ちょっと枝は開き気味にしてあるが、ボンドが乾いたらもう少し上方にまとめてみようと思っている。
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2013年12月15日

鉄道模型レイアウトの製作(その48)-石垣、左の丘のフェルト張り、地形の手直し、塗装

 左の丘は初期の作製で、廃発泡スチロール利用のためいろいろとややこしい地形になっていた。特に掘割部の崖面がすっきりしなかったので、コンピュータで作製した石垣パターンを貼付けることにした。傾斜させた方がリアルなのだが、曲線にカットするのが大変なので垂直の石垣とする。両面テープによる貼付け。向かいの山線(立体交差の上側の部分)の土盛との境目も垂直の石垣にする。
 石垣パターンの紙と発泡スチロールの間にどうしても隙間が開いてしまう。前回の「ふわっと軽いねんど」(白)の残りをラップでくるんであったものを確認すると、乾いておらず使用できそう。これで隙間を埋める。他の隙間や不自然な部分も粘土で成形していく。
 ねんどが一段落したところで、左の丘の一番奥(季節的に桜の咲く頃を想定)と崖沿い(森にする)を残して緑のフェルトを貼る。
 前回の粘土は固まっているので、不要な部分をカッターナイフでカットしていく。ボンドのついた刃は切れにくいので、新しい刃に交換してから。
 グレーと白のポスターカラーを混ぜ、少量の緑を加えて岩の塗装。その後、少量の黄土色を加えたものでも塗装し、整い過ぎないようにする。残った絵の具は、ごくうすくなった状態で白地に塗ると汚れたコンクリート風になるので、そういう塗装と、茶色と黒を加えて再度土色をつくり、主にねんどで補修した部分を塗っていく。
posted by malay at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道模型(シーナリー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする