2018年12月09日

あれはたぶん、海王星

 子どもに買ったつもりが、自分が愛用するようになった35倍組立式天体望遠鏡。
 これで、水星から土星、一応天王星らしき星まで見た(天王星は位置から「たぶん」天王星というレベル)が、海王星は暗すぎて無理だった。

 しかし、いま海王星は観測しやすい時期にある。肉眼では絶対に見えない星をみつけるのに難渋するのは位置が特定できないこと。

 その海王星が、肉眼で容易に見つけられる火星の近くに見えているのだ。

 昨晩は寒くなり、空気中の水蒸気量も減ってきた。あまり雲もなく夕暮れの薄明でも南の空に火星が見えている。

 帰宅して少し火星が西に傾き始めた頃、望遠鏡を出してみた。

 火星の周囲を探すが、容易に見つけられるものではない。火星を中心にして視野の左(倒立像なので、実際には右側)に星が見えているが、こいつか?

 こんなとき、頼りになるのはCalSky

 英語だが、惑星周辺の星図を出してくれるので、慣れれば非常に便利なものだ。

 Planets→Neptune→StarChar と選んでいく。

 左のSimulationは、デフォルトでConstellations(星座を結ぶ線表示)とRealism(惑星はそれらしい表示)にチェックが入っていると思う。
 中央のTelescopeは、デフォルトでVertex is up(星図形式でなく、その時刻での上下で表示)とDigitized Sky Survey photographic platesにチェックが入っている。それにInverted imageにチェックを入れたほうが、倒立像の中で探しやすい。
 右のPointingはField of Viewを小さくしていき、2deg(視野角2°=満月の4個分)くらいがウチの望遠鏡の見た感じに近い(実際はもう少し狭い)と思う。

 中央のLimiting Magnitudeは何等級まで描画するかだが、あまり絞ると星の説明が出ない(星の明るさ比較のため、等級の表示は見たい)。

 火星の左やや下(倒立像で)に海王星よりは明るい星がある。これがきっとさっき見た星。海王星はそのさらに左上だ。

 望遠鏡を見ていると、何か見えているような気もする。ただ、街中なので、周囲から漏れてくる光が邪魔だ。ベランダで見ているので、まだましなのだが。街灯の光でも観測の邪魔になる。そこで羽織っていたフリースを脱ぎ、頭からかぶって周囲の光を遮断する。しばらくして目が慣れてくると...確かにそのあたりに星がある。青緑色という色までは判別できないが、確かにそれらしいところに、見えるかどうかぎりぎりの星がある。

 その場所付近には海王星より明るい星はなさそうなので、きっと海王星なのだろう。天王星と同様に断言はできないが、たぶん観測できたのだと思う。
 火星との位置関係は少しずつ動いていくが、これで海王星の見つけ方はわかったのだと思う。機会があれば職場にある反射式望遠鏡で観測してみたい。

posted by malay at 23:37| Comment(0) | 天文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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