ただね、大阪から公共交通機関で行くと結構不便なところ。費用もあまり掛けたく無い(本当は18きっぷで行けばいいんですが、8月第1日曜は大抵休めないので)ので、往路はJR草津線経由、復路もJRと時間的にあまり変わらないのですが、近鉄でダブルデッカー車「ビスタEX」の特急で帰る予定を組みました。
前日にチケットレスで指定席を確保(座席マップから指定しないとビスタカーの階上席が確保できない)し、チケット屋で近鉄の株主優待券を大人用に1枚購入。それに合わせて予定を組んでいきます。
貨物鉄道博物館と一緒に行きたいのが、三岐線の終点、西藤原駅にある保存車両。それともし可能なら四日市あすなろう鉄道。(北勢線は訪問済み)
JRの南四日市〜あすなろう鉄道内部線の泊駅が約1kmと近く、しかもちょうどの時間にバス便がある!これは来いということか?
朝は早めに出て、摂津富田駅から南四日市駅までの乗車券を購入。予定より1本早い6時過ぎの列車で京都へ。次に快速で草津、草津線で柘植へ。
柘植駅では忍者が「おかえりなさい」

旧い建物があるなと思えば、子どもが「ランプ小屋」だと解説してくれます。

どこでそういうの覚えてくるの?
関西本線で亀山へ。

今日の訪問先には飲食店やコンビニが無いため、亀山駅で昼食用の弁当でもないか、と思いましたが、駅向かいの弁当類の店は休み、付近にコンビニ等もなく、いまや珍しくなったKioskがあるものの、食事類は菓子パンのみ。27分の待ち時間を有効には使えません。
亀山からは211系で南四日市駅へ。貨車が一杯で子どもは興味深々ですが、すぐバスが出るのでバス停へ急ぎ足。2分乗り継ぎが、1分ほど遅れて到着。停留所1つ分だけ乗って「泊駅口」で下車。線路沿いを泊駅へ。
この乗り継ぎ、全部歩いても1kmほどですが、蒸し暑い日だったのでちょっと助かりました。

泊駅は島式ホーム。線路はやはり「狭い!」

右側通行で交換です。電車はパステルカラーの3連。なお、非冷房です。(西日野行きは2連の冷房車みたいです)

内部駅から少し歩いたところにコンビニがあるのは調べてあったので、ここで昼食+飲み物+アイスを仕入れて折り返し。アイスを食べながらあすなろう四日市へ。
思えば、前回ここに来たのは私が息子ぐらい(もう1つ上かな?)の年の頃でした。大阪近辺をひとりで離れるのは初めてで、大阪から2代目ビスタカーの「名阪ノンストップ特急」で名古屋へ。名鉄に乗ったあと、その帰りに四日市で近鉄ナロー線に乗車。当時は私鉄の詳細な時刻を調べる術がなく、余裕を持ちすぎた予定で時間が余ったものの、桑名まで来て調べたところ北勢線までは時間的に回れず、帰りも近鉄特急で帰るつもりが、残金が途中で落としたのか心細い。(後で出てきました。単なる勘違い)そこで国鉄の急行「かすが」で奈良乗り継ぎで帰阪(当時は国鉄の方が安かった)。通過時のタブレット授受が記憶に残っています。
近鉄四日市駅構内は各種売店もコンビニもありで、後から昼食はここで十分だったなと...
近鉄富田では一旦改札を出て、三岐鉄道の1日券購入。単純往復より安いですから。まずは終点西藤原まで。

駅のホーム向かいに蒸気機関車、凸型電気機関車、保線用車両が保存されています。3線軌道になってるので、ナローの車両も置かれていた(阿下喜の電車かな?)ように思います。

その横の公園では、以前はライブスチームやミニ列車を毎日曜日に走らせていたそうですが、現在はやっておられません。でも線路は残されています。(もう一つ上の写真に写ってるのがそうです)
最初は9分程度の折り返し時間で良いかな?と思っていたのですが、ちょうどお昼頃に26分の折り返し時間になる列車があり、そのプランで正解でした。
折り返して再び東藤原駅隣接のセメント工場の中を走り抜けます。この区間、なかなかかっこいい。「工場萌え」系の人にはオススメです。


東藤原駅の「(上付き コ)タキ」の車列。

伊勢治田駅からの動画。
丹生川駅で降ります。

駅前から貨車。

少し歩いて博物館、と言ってもあまり明確な境界線が無いような。

蒸機の奥に、現役当時の貨車内の状況の展示。

子どもが階段の間から「鉄道省」の文字を発見。視線の高さが違うからねえ。

その次にはワフ。

車内も見られます。係の方がおられると車内にも入れます。

昔懐かしい「鉄製有蓋車」。私が子どもの頃は、走っているのを見たことは無いが、駅に(倉庫代わり?)よく置かれていました。

タンク車。

ホッパー車。

そして大物車「シキ」、12軸の大型貨車です。間に変圧器を車体の一部として取り付けるタイプです。

息子はこれが見たかった、念願の車両みたいです。走ってるシキを見たこともあるそうですけど。奥には入換用のDBがあり、展示車両はそこで終わり。画像を載せていない車両もありますが、貨物鉄道博物館のページでどうぞ。
最後に館内、って普通は逆のような気もしますが、ここは屋外がメインなので。
鉄道模型の販売は割高?と思ってたら、中古車両はむしろ割安。珍しいのもあり思わず買っちゃいました。新品も良心的な価格のように思いました。
HOのレイアウト、プラレールコーナー、そして車票の解説などがあり(これがよくできた展示で興味深い)、見てるときに線路のジョイント音。貨物列車です。外へ観に行くと目の前を通過。
ひと通り見てちょうど1時間。大きくはありませんが無料とは思えない充実度。ありがとうございました。

この日も、阿下喜駅(軽便鉄道博物館)方面への巡回バスが出ていました。そちらがまだの方はどうぞ。
再び丹生川駅から電車に乗り、近鉄富田へ戻ります。

途中駅で貨物列車との交換もあり、現役の貨物主体の鉄道であることを実感しました。
さて、帰りは近鉄特急の指定を取ってあるので、1時間ほど時間ができました。息子の「何か無いか」というリクエストにも、近くに保存車とか廃線跡とかは...JR富田駅の三岐線ホーム(今は旅客列車が走らず使用されていない)を見に行くことにしました。
適当に歩くと、駅ではなく踏切に。ここからJRに引き継がれた貨物列車が見えます。

駅東口には三岐鉄道本社。JR側にあるんですね。

跨線橋から見た廃ホームへの通路。(担いだ子どもによる撮影)


現役のJRホームから見るとこんな感じ。(無人駅のため自由に入れます)

三岐鉄道の0キロポスト。

入れ換え作業は「安全第一」で。これはJRホーム。

西口から出て近鉄に戻ります。

途中、スーパーで昼食の追加と飲み物、向かいの菓子屋で家内へのお土産を買って、近鉄富田から乗車。普通列車で四日市へ。
近鉄四日市からは伊勢志摩ライナー。

先頭車には展望席がありました。乗るまで知らなかった。


私たちが眺めていたら、周囲の親子連れが気付いて、次々に来られました。そろそろ乗り換え。
伊勢中川からはビスタEX。もちろん階上席です。

昔のビスタカーや、JRのダブルデッカーと違って居住性優先でそれほど視点が高いわけではないけれど、子どもは嬉しそうでしたね。近鉄大阪線は山間を走る区間が多く、それほど眺望を実感できませんが、京都行きなので八木の連絡線を通過、これが鉄ちゃんには大イベントです。
京都からJRで帰宅。楽しんでくれたみたいです。最近はどう旅程を組めば喜んでくれるか、息子の嗜好がわかってきてしまいました。次は津山に行きたい?夏休みに休みとれたら考えとくわ。
貨物鉄道博物館スタッフの南野と申します。
7月5日の貨物鉄道博物館開館日、酷暑の中お越し頂きありがとうございました。
次回8月7日開館日は、中古鉄道模型サマーセールを行います。そして、ナローゲージの三岐鉄道北勢線は夏休みスタンプラリー開催中となります。
もし8月第1日日曜日のご都合が宜しければ、再訪頂ければと思います。
今後とも、三岐鉄道・貨物鉄道博物館をよろしくお願いします。
南野さん、はじめまして。
先日は親子ともども、楽しませていただきありがとうございました。
屋外に展示されている車両の維持だけでも大変かと思いますが、毎月多くの来館者を迎えていただき、誠に頭の下がる思いです。
>次回8月7日開館日は、中古鉄道模型サマーセールを行います。そして、ナローゲージの三岐鉄道北勢線は夏休みスタンプラリー開催中となります。
8月の開館日はまだ予定がわからないのですが、次は阿下喜の温泉や養老鉄道、名鉄などと合わせて訪問したいと考えています。その節はまたお世話になるかと思います。どうかよろしくお願いいたします。