2024年09月12日

中国トランジットビザ免除について

年始に使った「144時間トランジットビザ免除」制度の適用地域と国境が増えていて、雲南省の昆明空港に国際(香港・マカオ・台湾も可)便で入ると、中国〜ラオス鉄道も利用できる模様。7月に変わったらしい。行ってみたい。
韓国からのフェリーが着く港は、これまで青島だけだったのが、遼寧省の大連、江蘇省の連運港も追加されたので、韓国人観光客を考慮しているのかもしれない。
あと、「24時間トランジットビザ免除」は地域の縛りがないので、国内線で移動しても大丈夫なようだ。
トランジットビザ免除措置利用可能口岸(通関地)の拡大のお知らせ(2024/7/15)
↑のqq.comのリンクに一覧表あり。
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2024年09月10日

2024年夏 18きっぷの旅第5日目 岐阜県揖斐川町「天空の茶畑」と名鉄谷汲線・養老線廃線跡めぐり

(他所で書いたものを少し手直しして再掲しています)
いよいよ5日分有効である18きっぷの最終日です。

今夏は岡山・岡山・鳥取・香川と4日目までは西の方ばかりでしたが、5度目の正直で東の岐阜に行けました!

実は昨日まで岐阜は大雨だったそうで、ちょっと不安もあるのですが、とりあえず第一の目的は岐阜県揖斐川町にあり、南米ペルーの遺跡マチュピチュにも似ていると言われる、 春日上ヶ流地区です。「岐阜のマチュピチュ」の他、山から見下ろすのが茶畑なので「天空の茶畑」とも呼ばれているそうです。

「岐阜のマチュピチュ 天空の茶畑」へ行こう!イベントページ | 岐阜県揖斐郡池田町

↑場所は揖斐川町なんですが、この周辺のサイクリングを推進している池田町のサイトの方が詳しいです。

なお「電動レンタサイクルならすいすいと...」は誇張だと思います。

山の中腹までは車道が通じていますが、茶畑を見下ろす場所までは山道になるそうで、大雨の後でぬかるんでいないかちょっと心配です。

養老鉄道の終点、揖斐駅に電動アシスト付きのレンタサイクルがあるので、これをお借りして目指そうと思います。



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朝6時頃出て普通・快速列車を乗り継ぎ、大垣駅に到着。平日(私は休み)なので朝から結構混んでました。

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ここから養老鉄道に乗り換えます。乗り換え改札は18きっぷ不可。

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揖斐行きは元東急の車両でした。

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揖斐駅到着。トイレを済ませてレンタサイクルを借りに行こうとすると小雨...

おいおい、晴れの予報だったのでは?

10分ほど待ち、雨もおさまったので観光案内所へ。

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電動アシストの自転車、ママチャリ¥900、スポーツ車¥1000なのでスポーツ車にしました。下り坂での安定性と、午後は別の場所にいくつもりなので走行距離を考えての選択です。

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少し北上してから西の谷間を目指します。

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この奥に絶景があるはず。

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電動アシスト付きなので、上り坂もさほど苦にせず川沿いに遡っていきます。

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郵便局を見て、このあたりが入り口かな?と思ったのですが、この看板を見落として春日集落を一旦抜けてしまいました。おかしいな?と思ってGoogleMapで確認して気づきました。

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「天空の遊歩道」と記されています。

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ここからはかなり急坂です。8段内装変速機のようですが、前の記事で書いた観音寺市の銭形砂絵の展望所に行くときに気づいたように、ペダルに力をかけているとギヤチェンジしません。

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コンクリ舗装のところは斜度が10%を越えているかもしれません。ギヤをローである「1」にすると、時速8〜9kmくらいまで落ちるのでバランスがとりづらいです。それに10%近くになると電動アシストがあっても力を入れて踏み込まないと登らなくなりますね。

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集落からの道のほかに、もう少し麓からの道があり(これも分岐に気づかず)、合流したあたりから茶畑が広がるようになります。

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上の方はこんな感じ。電柱先のファンは空気をかき混ぜて霜除けするためのもの。

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集落に入ると大きな看板。

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あと200m、 まだ登り坂です...

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3枚前の写真に写っている茶畑の上側に出ました。

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さらに上、 ファンの立ち並ぶ上まで出てきました。ここまで来るには電動アシスト付きでも汗だくになります。

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やっと到着。駐車場があり自転車を駐めて、売店のおじさんにこの先の道を教えていただきました。

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教えてもらった通りに、茶畑の中の道を進んでいきます。

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お茶の実。ツバキ科だというのがよくわかりますね。

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さらに進んでいきます。

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さざれ石。このときには「わざわざ、なんで?」と思っただけでしたが、Wikipediaにコトの真相らしきものが書かれてありました。おもしろいですね。
さざれ石-Wikipedia

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この標識のところから、

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山道に入っていきます。このあたりはまだ幅1m以上あり、下り〜平坦道です。

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なだらかなAコースと、急で短いBコースの分岐。雨の後なのでAコースにしました。

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広場のようになったところに、休憩できるようベンチが置かれていました。

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そして、何と望遠鏡!ここからわずかに濃尾平野の方を見渡せるのですが、残念ながら湿度が高くて霞んでいました。

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ここからは斜度もきつくなり、山道と呼ぶのが適当な感じになります。

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斜面の上を見上げると、交通安全の幟(のぼり)が。

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樹林を出て「天望台」と書かれたところに来ました。

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いや、まだ展望は望めないですよ。

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階段道になりますが、土地の境界に使う杭で丸太が留められており、非常に良く整備されています。地元の方のおかげでしょうね。

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展望が開けてきました!

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さらに進むと、確かにペルーのマチュピチュ遺跡(行ったことはない)の山上から撮られた写真と同じような構図になります。

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ただ廃墟ではなく、茶畑という田園風景なんですね。 そういう点ではアジア各地の棚田の風景や、ヨーロッパや国内なら美瑛の丘陵地帯に共通するのどかさを感じますね。

私は「天空の茶畑」の呼び名の方が好きですね。



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斜面が開けた場所の一番上まで上がると、駐車場でもらった地図の「A地点」
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このように丸太に座って、風景を楽しむことができます。

標高が高いのでいくぶん涼しく、ゆっくりと景色を堪能できました。

こんなに整備していただけるなんて、もう感謝しかないです。

看板にあったようにさらに山道を上ると、岐阜市方向の視界が開ける場所があるそうですが、下の望遠鏡で霞んでいることがわかったので、ここで折り返します。(売店のおじさんによると、山を1周できるようにもなってるそうですが、 2時間かかるのだそうです)

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雲が薄くなり、少し青空が見えてきました。やっぱり晴れた方がいい感じですね。

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駐車場を見下ろします。

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茶畑の右側は上ヶ流集落のようですね。展望所からは隠れて見えない角度です。

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右下の木の看板には「B地点」と書かれてある(登り時に気付かず)ようで、

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ここからだと集落を含めた風景が見えますね。

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茶畑まで降りてきました。登りは体力の問題でしたが、下りは普通の靴なので滑らないよう注意が必要でした。すれ違って挨拶を交わしたのは4組くらいです。

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もう舗装路なので楽勝です。

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キッチンカーがありましたが営業してませんでした。

(帰りに観光案内所の方に聞いたところ、火曜日定休とのこと)

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登るときには気づきませんでしたが、ストックが多数ありました。借りれば少し楽かもしれません。

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トイレは簡易トイレです。

募金箱がありましたが、募金の代わりにお茶を2袋購入して出発します。

無農薬(お茶で無農薬は大変だと思います)の新茶だそうです。

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昨日までの大雨のため、茶畑の下で通路が川のようになっているところもありました。また小川から道路に土砂が流入しており、重機で取り除いている箇所もありました。

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下りは春日集落を通らず、一つ下の集落につながる道を進んだのですが、少し落石があったり、小石が散乱していたり、側溝が詰まってこのように道路が川のようになっているところも複数ありました。

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一応クルマも通れるんですが、慎重に運転されてましたね。

こちらは泥除けのない自転車のため、水や泥が飛んでくるので、濡れたところは超徐行です。

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降りてきて分岐の道標発見。見落としてばかりだな。

山を降りてきて、午後は谷汲を目指して左折。北東方向へ向かいます。

そろそろお昼時なので、調べておいた蕎麦屋さんを目指すも、定休日でした...

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自転車ではあまりお腹が空くとフラついて危ないので、「揖斐茶の里」のカフェでカロリー補給。

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抹茶あんみつ¥700。美味しかったです。特に濃い方の抹茶アイスが美味しい。

寒天がきれいな長方形でなく、自家製っぽいんですがどうかな?(尋ねてません)

飲み物は煎茶にしました。ティーバッグですが、急須で2杯分、さらにポットでお湯をもらえるので、4杯ほどいただきました。茶葉を売っているお店なので、風味が良くかなり美味しかったです。

電動アシストで坂を登り、トンネルを抜けて、あられ工場併設の直売所「あられの里」に立ち寄り。

谷汲あられの里 だるま堂製菓(株)
http://www.tanigumi-arare.com
チョコを使ったあられと、八丁味噌を使った柿の種を購入。

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またしばらく走って、谷汲(旧谷汲駅)に到着。

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まず右の旧谷汲駅を見学。無料(寄付制)。

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名鉄谷汲線は西国三十三ヶ所巡礼の満願霊場である谷汲山華厳寺へのアクセス鉄道でしたが、乗客減で2001年に廃止されました。

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廃止前に乗ったことがあります。この赤い電車でした。

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昔の電車は吊り革が長くて、左右に揺れるたびに網棚に当たって「カチカチ」鳴っているのがありましたね。

Wikipediaによると谷汲線は電圧降下が激しく、新型車両は入れなかったそうです。

名鉄谷汲線 - Wikipedia

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この電車も時折入っていたようですね。赤い電車と違うのは路面電車である岐阜市内線に直通できたことのようです。JR岐阜駅前にも同じ形式の電車が保存されています。

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この電車の車内は、1+2の転換クロスシートでした。

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廃線時の看板。

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「たにくみ」だと思ってましたが「たにぐみ」です。

隣の愛知県では同じように伊良湖(いらご)岬をついつい「いらこ」と読んでしまいますよね。

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この2両だけが保存されています。この後、昆虫館(入館料¥200)にも入りましたが、谷汲線(モノはあまりなくほぼ写真)と昆虫の展示が一緒になってました。休日はNゲージのジオラマを実演するようです。

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遠くの踏切から撮影している男性2人がいて、駅にいた私は写らないようなるべく樹の影に入るようにしてました。後で自分も行ってみたら、こんな感じなんですね。

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谷汲線に沿って坂道を下っていると神社がありました。これ絶対境内を電車が通っていたはずだと考えて行ってみると、

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確かに階段を上がった主殿の前に線路跡がありました。轍があったので今は軽トラが時々通っているんじゃないでしょうか。帰宅してから息子に聞くと「駅もあったらしい」とのこと。何でそんなことまで知ってるの?

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その近くに蕎麦屋さんがあったので、ざるそばで遅めの昼食。

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揖斐川沿いに出ると、線路跡は道路の拡幅に使われているか、道路と並行して残っているようになります。

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北野畑駅のプラットホームが残っていました。

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その後も、線路跡はあまり利用されずに残っていました。除草剤散布の掲示だけが目立ってましたね。

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旧黒野駅が近づいてくると、歩行者・自転車専用道となってました。

線路跡は消えてしまうけど、ただの荒地で放置されるより、地元の人の生活に有効に利用されるのが望ましい姿なんだと感じました。

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黒野駅跡は公園になってプラットホームが残されてます。

「黒野駅ミュージアム」があるとのことでしたが、1階は喫茶店で地元の人の憩いの場、2階のジオラマは休日のみ、屋外は中学生の遊び場(公園ですから) で博物館や資料館があるようには見えず、入館してません。

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廃線跡をたどっていくとプラットホームが残っていました。

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端に「圧力」の表示。現役時代のものにしては綺麗すぎるし、廃線後のものとも考え難い、謎の表示板でした。

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そして線路は土盛を上がっていき、その上に駅跡のようなものがありました。道路を越えた後、川を渡っています。

あれ?揖斐の方に戻るのにこんな川があったっけ?

GoogleMapを確かめると、自分が揖斐(本揖斐駅)の向きではなく、逆の岐阜市内の向きに廃線跡を辿っていることに気づきました。そういえば、太陽が逆向きだったな..

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再び黒野駅付近に戻り、本揖斐方面への線路跡を発見。鉄橋が綺麗に残ってます。

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鉄橋上には線路もありました。

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立体交差で道路が線路を跨いでいたんですね。下が廃線になって立体交差の意味がなくなってしまいました。

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旧中之元駅のプラットホーム。

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終点だった本揖斐駅近くは道路拡幅で線路跡は消えています。

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本揖斐のロータリー。奥の駐車場が本揖斐駅跡らしいです。

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本揖斐バス停。

ここで廃線巡りは終わり。お菓子屋さんで少しだけ土産を買って、 養老鉄道揖斐駅に着いたら17時10分を過ぎてました。8時間借りていたことになります。

観光案内所で、天空の茶畑と谷汲に行って、廃線跡を辿り黒野駅を回って帰ってきたと伝えたら驚かれました。そんな人は他にいないと。まあ、そうでしょうね。 電動アシストがあっても楽ではなかったです。(但しアシスト無しなら、そもそも辿り着いていません)

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養老鉄道揖斐駅から、

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帰りは旧近鉄(養老鉄道は元近鉄養老線)の電車でした。何だかなつかしい。



「天空の茶畑」「岐阜のマチュピチュ」こと揖斐川町春日上ヶ流地区の展望ですが、

・地元の厚意で支えられており、訪問客が歓迎されている感じ

・訪問客は増えているものの、オーバーツーリズムを起こすほどではなく、質も劣化していない

・テレビなどで取り上げられているが、どこにあるかはあまり知られておらず(私もそうでした)、意外にも中京・関西日帰り圏にあるので、客が押し寄せる可能性がある

ということで、今が旬の見どころではないかと思います。興味を持たれた方はお早めに行かれることをお勧めします。

あ、写真で見るより「現地で見た方がいい」ところでもありますね。丸太に腰掛けて、山間に浮かび上がる茶畑の風景を楽しんできてください。必ずお天気を調べてから行かれてくださいね。
posted by malay at 01:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとり旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする